外は闇。
数多の星が輝きだす頃。
Liebe Zeit von der Nacht
夕食を終え、洗い物を済ませる。貴方はソファーの上。そっと近づくと見えるのは貴方の寝顔。
瞼は深く閉ざされ、スヤスヤと規則的な寝息をたてていた。
爆弾狂などと称されているこの錬金術師の寝顔は普段からは想像も出来ないくらい安らかでー・・・
「・・・中佐?」
そっと横腹に手を置きながら貴方を呼んでみる。
「………」
寝入っているようだ。狸寝入りではないか…と思いながらはキンブリーの顔を覗き込み
・・・そっと口付けた。
軽く触れた唇から貴方の熱が伝わる。
『もっと触れたい』
貴方を求める私の気持ちは募るばかり。はどうしようもない愛おしさにキンブリーの胸に顔をうずめ、重い瞼をそっと閉じた。
─貴方の鼓動を感じるだけで自分がこの世で一番の幸せ者になった気がする─
こう思ってしまう私はかなりの重症なのだろう。
「このまま寝ないで下さいね?」
不意に投げ掛けられた言葉にはハッと顔をあげた。
「・・・中佐!!」
ゆっくりと起き上がり見えたのは――あの独特の笑み。は顔を真っ赤に染め上げた。
「誰も寝てるなんて言ってないですよ?」
でも、嬉しいですねぇ。からキスされるとは。
と、耳元でささやくキンブリー。
「あ・あれは・・・そのッ」
あまりの恥ずかしさに顔を上気させ俯いてしまう。
「でも人の寝込み襲うなんてはイヤラシイですねぇ」
「お・襲うって!!」
口篭るをキンブリーは優しく抱き締める。意地悪で嫌味なことしか言わないのに、こうも優しく抱きしめる貴方。
なんだか、悔しけど
「・・・大好き」
少し驚いた様子のキンブリーはいつもの笑みとは違い優しい笑みを見せた。
そして求める様な甘いキスは心地良くて何も考えられなくなる程深い―
「…ん…」
重なり合う唇から、の吐息が零れた。唇の僅かな隙間から、キンブリーが舌を滑り込ませる。
「…ンン……」
甘く・・・痺れるようなキス。角度を変え、舌を絡めて徐々に深くなっていく口付け。
キンブリーは巧みにを翻弄していく。
「…ん…ぁ……」
ゆっくりと唇が離れると、全身の力が抜けトロンとなったが、瞳を潤ませキンブリーを見つめていた。
「私ものことが好きですよ…」
花火と同じくらいね。そう囁き、やんわりと笑みを見せ、艶やかに濡れた唇にまた――
――チュッ――
そして貴方はいつもの様に笑う。
王道ネタ de 眠らぬの森の爆弾狂様.
ちなみに、タイトルはドイツ語.
英語だとあまりに単純(っていうかダサい)なのでドイツ語にしました.
Sweet time of the nightの意です(センスねぇw).
(20070225)