「で、僕に聞きに来たというわけですか。」
「はい!右京さんなら分かると思いまして。」
困りましたねー、そう言いながらもゆったりと紅茶を飲む右京。その優雅に紅茶を飲む姿が紳士で、周囲から変人だ偏屈だと言われているような人には見えない。ただ。ただ紅茶を飲んでいるだけ。
しかし、はそんな右京にすっかり見惚れてしまっていた。
「さん?」
「ぇ!あぁ!!何ですか?」
「そんなに見つめられると僕も恥ずかしいのですが。」
悪戯な笑みを浮かべる右京には我に返った。そして今更ながら恥かしく思い顔を真っ赤に染めた。
『アタシ何やってんだだろ!!!』
「さん?」
「は・はいぃーーーーっ!?」
右京がいつの間にかの目の前に立っていた。はそんな右京の行動に驚き、思わず身じろいだ。
ここまで急接近することは勿論あるわけもなく、更にの顔を真っ赤させた。
一方、右京はの様子を楽しむかのように微笑んでいた。これが大人の余裕というものなのか。
「さんはLOVEとLIKEの違いが知りたいのですよね?」
「ぇ・・・ええ(顔が近いっ!!近すぎる!!)」
「だったら・・・
・・・CHU
これが答えです。」
は口をパクパクさせながら、何が起こったのか理解できずに固まっていた。
「うきょーさん。い・いま・・・」
「僕はさんにKISSしました。」
「やっぱり?・・・って!えぇーーーーーーー?!!!」
「ですからKISSです。」
「な・何で・・・」
訳が分からなくなり、憧れの上司むしろ好きな人にいきなりKISSされてますます混乱するだった。そんな自分を落ち着かせるために紅茶を震える唇から一口、二口と飲んだ。相変わらず、右京はそんなの様子を見て微笑んでいる。
「LOVEとはKISSしたくなるくらい好きということですよ。」
「・・・はぁ。そんなものなんですか?」
「そんなものですよ。」
「ぇ。じゃあ右京さんは・・・」
「さんが好きです。勿論LOVEのほうですよ。」
その後、二人が付き合うようになり警視庁に衝撃が走ったことは言うまでもない。
LOVEとLIKEの違い
・・・経験に勝る知識なし