「先輩が教えてあげればいいんじゃないんですかー?」
「なっ!!てめぇ何言ってやがる!!」
「可愛い後輩に教えてやるのも先輩の仕事だからなー」
「って!!三浦!お前も先輩だろーが!!」
「「じゃーじっくり教えてやれよ(あげて下さい)!!」」
嵐のように去っていった三浦と芹沢。休憩室にはと伊丹の二人。妙な空気が漂う休憩室は伊丹にとっては重苦しい。
一方、は相変わらずニコニコと困り果てた先輩を見つめている。
「で、先輩は教えて下さるのかしら?」
狡猾な笑みを浮かべながら聞くに更に伊丹は追い詰められる。もともと、はどこぞの警部殿に似ていて気になったことは何が何でも突き止めたくなる性質だ。はぐらかすことは不可能に違いない。
「じゃー逆に質問だ。何でそんなことが気になるんだ?」
「・・・なんであたしが答えなきゃいけないんですか。質問に答えてください。」
「お前、何だ。その・・・好きな奴でもいるのか?」
に尋ねるとさっきまでの威勢は消え、どこか照れたように伊丹から目を逸らした。一方、伊丹は照れながらも思い切ってに聞いたとはいえ、のそんな様子を見ると少し気まずくなった。
「大体、そういうことはなぁー俺とかじゃなくて好きな奴にでも聞けよ。」
こういう空気は割に合わないと伊丹は切り出した。その言葉にの顔色が変わった。逸らしていた眼を伊丹に向け、じっと見据えた。そして大きく息を吸い込んで言葉を発した。
「アタシは先輩に聞きたいんです!!」
照れながらも何がをそうさせるのかは分からないが自信に満ちていた。伊丹は、まさかそんなことを言われるとは思っても見なかったのか冷静を装いつつも心中は穏やかではなかった。ただ、動揺しているということを悟られるのが癪だった。
これは伊丹だけでなくにとっても同じことだった。
「それは俺への愛の告白と受け取っても?」
「どうぞご勝手に?」
「素直じゃないね〜」
「先輩もね。」
「はいはい。まぁーこれからじっくり教えてやろうか?」
LIKEとLOVEの違い
じっくり教えてくれるそうです。