至福。この上もない幸せの意。
貴方にとって「至福の時間」って何ですか?
「右京さんにとっての至福の時間って何ですか?」
「・・・はい?」
午後の麗らかな日差しが心地よい休憩時。紅茶片手にバックミュージックはクラシック。優雅に、そして穏やかに流れる時間は何とも心地よい。人材の墓場、というわりに平和ムード満載だった。
「では、さんの場合は何ですか?」
「私ですか?」
「えぇ。」
「今、かなぁー」
右京さんとこうしてお茶したり、笑いあったり、たまには喧嘩もしたり・・・(まぁ喧嘩って言っても私が勝手に怒るだけだけどさ)
それでも、こんな今がなんて幸せなんだろうか。
・・・なんて右京さんにはこんな乙女心が分からないかもね。
ふと横に座っている右京さんを横目で見れば納得しているのか、していないのか分からないような表情で紅茶を啜っていた。
「で、右京さんの場合は?」
「・・・そうですねぇ」
カップの淵をじっと見つめながら呟くその声も、事件を捜査しているときのあの真剣な表情も、大好き。
カッコいい大人で紳士な右京さんも、ガツンと怒る右京さんも、ちょっとお茶目な右京さんも、たまに拗ねちゃう右京さんも・・・・・・
全部、全部大好き。
そう思える私は本当に幸せだ。
「・・・どうかしましたか?」
「・・・えっ?」
「さんが凄く嬉しそうにニヤニヤしてるので。」
「・・・・・・ニヤニヤしてましたか?」
「えぇ。ものすごく。」
自分のちょっとした変化をすぐに見抜かれてしまう。それだけで「愛されてる」と感じる私は重症なのだろう。
お茶したり
笑いあったり
喧嘩したり
それら全てが幸せで
幸せだと気付けるのも幸せで。
右京さん、ありがとう。
至福の時間